子供は無臭だと思っていたら意外と臭う･･･と驚くママ･パパは多いと思います。

子供は新陳代謝が活発です。
当然たくさんの汗をかくし、その湿った環境には臭い菌が繁殖します。
むしろ大人よりもたくさんの汗をかく子供。
代謝が良い分、汗は水分が多く臭い成分は少ないとしても、やはり湿ったままの環境を長く維持してしまえば臭いは発生してしまいます。

子供といっても幅が広いので、ここでは年代別に体臭との付き合い方をまとめます。

0歳～3歳の体臭との付き合い方

この頃は、汗腺の働きが決まる重要な時期になります。

赤ちゃんは体は小さいですが、汗腺の量はすでに大人と同じくらいあります。
小さな面積の上に密集する汗腺は、汗の出口が小さく、たくさんの汗をかくと全て排泄しきれずに汗管の中に溜まり、その周囲の組織じじわじわと漏れ出します。
そこに炎症が起こるのが「汗疹（あせも）」です。

赤ちゃんは上記の理由から汗疹を起こしやすいため、エアコンの効いた環境でなるべく汗をかかせずに過ごさせようとするママも多いと思います。

ですがこの時期にかく汗の量は将来に強く影響します。

実は体中の汗腺は全て汗を分泌するわけではありません。
汗をかくのは「能動汗腺」と呼ばれる汗腺だけ。
それ以外の汗腺は全く汗を出さない「不能汗腺」となります。

3歳までにしっかりと汗をかくことで、この「能動汗腺」の量が増えます。
しかし、汗をかかないで3歳までを過ごすと逆に不能汗腺が増えてしまいます。

能動汗腺が少ないと、人は熱を発散できず熱中症を起こしやすくなったり、体温調節がうまくいかず、発熱しやすかったりや低体温になるなどの影響が出ると言われています。

3歳までは水分補給をし、熱中症対策をしながらしっかり汗をかかせる生活が重要です。

こうなると汗の臭い対策としては

◎こまめな着替え
◎衣類の調節
◎毎日の入浴

が大切。

汗をかいたと思ったらなるべくすぐに着替えをします（オムツも）。
衣類は「大人よりも1枚少ない」を目安にします。

代謝がいいので垢が溜まりやすいため、毎日入浴し清潔にすることで、体臭はでにくくなります。

消臭剤やデオドラントはこの時期には必要ありません。

4歳～10歳前後の体臭との付き合い方

まだまだ代謝が活発な時期が続きます。
ですがワキガ率が70％以上の欧米でも、この時期はまだデオドラントは行わないのが普通です。

汗腺の働きは安定してくるため、積極的に汗をかかせる必要はそれほどありませんが、常にエアコンの効いた環境では代謝が鈍ってしまいます。

寒い・暑いへの適応力をつけるために過剰にエアコンを使うことなく、衣類の調節等でコントロールするのも大切です。

この時期の体臭対策も3歳までとほぼ変わりなく

◎こまめな着替え
◎衣類の調節
◎毎日の入浴

が基本です。
しかし、出てしまった臭いに対しての消臭（衣類消臭）は効果的です。

洗濯をする際には酸素系漂白剤を使用し、臭い成分をそのつどオフするようにします。

靴下や下着は臭い汚れが蓄積しやすいため、定期的に新しくすると臭いが出にくくなります。

11歳～18歳前後の体臭との付き合い方とは

ちょうど思春期と呼ばれる時期に差しかかります。
この時期は体が大人へと急成長する「第二次成長」の時期。
これに伴って発生するのが「ワキガ」（ワキガ体質のみ）です。

ワキガの原因となるアポクリン腺は基本的にはこの第二次性長期までは休眠状態です。
それがこの成長期に一気に活性化します。
元はフェロモンを発する器官と言われていたのもうなずけますね。

ワキガは遺伝的要因に左右されます。
両親の両方がワキガであれば80%、どちらかがワキガであれば50%の確率でワキガ体質です。

もしワキガだと分かったのであれば、なるべく早い段階でそれを伝えることが大切です。
自分の体臭は常に嗅いでいるため、意識しない限りなかなか感じとることができません。

友人やクラスメイトに指摘されることは多くの場合「とても辛い出来事」です。
そうならないためにも一緒にワキガケア方法を考えていくことが大切です。

ワキガであってもワキガじゃなくても、この時期の体臭対策は大切です。
体臭が「イジメ」に発展する可能性もあります。

◎こまめに衣類を交換する
◎毎日入浴する
◎デオドラントを使う
◎衣類消臭剤を使う
◎酸素系漂白剤で洗濯する

上記を意識して、積極的に臭いケアをしていくことをオススメします。

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子供の体臭との付き合い方・まとめ

子供の臭いエチケットに対する意識はほぼ親の影響を受けると言っても過言ではありません。

人口のおよそ70%～80%がワキガである欧米（白人）では、小学校中学年になると臭いエチケットの授業や、デオドラントの使用を促す手紙が親宛に届くなど、体臭ケアへの意識が社会全体に浸透しています。

しかし、日本では体臭に対する教育はほぼ皆無です。

元々体臭が少ない日本人の国民性、と言ってしまえばそこまでですが、最近では食事の欧米化などにより体臭が強い子が多くなっているといいます。

最もその臭いに気づきやすい親であれば、子供に体臭エチケットを教えるのに適任です。
「臭いものにはフタ」の気持ちを捨てて、どこかのタイミングで体臭についてしっかりと向き合い話し合ってみることをおすすめします。